入門から各テクニックの習得まで

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4. 各種テクニックの意義

お待たせしました、これぞFMCと言える専門テクニックをいくつか紹介します!
ここでは、分岐を増やすテクニックとLLを上手く処理するテクニックの2つに分けてみました。 より短い解を作るのに直結するのは後者であり、前者は全体的な可能性の底上げというイメージです。 これらは全て独立したテクニックなので個別に習得できますが、とにかく手数を早く減らしたいという方はまずCommutatorを習得し利用できるようにするのがいいと思います。

分岐を増やすテクニック
Single-insert
揃えていく途中で無駄な手を挟むテクニックです。
例えばブロック作成中に無駄な1手を挟んだりします。 わざわざ1手増やしてどうするねんという話ですが、1手挟むことで当然その後の形が変わってきますので次に繋がるペアが出来ていたりはたまたskipに遭遇するかもしれません。 この1手インサートは初心者でもすぐに導入することができ、使える場所も手順(90度180度270度)もたくさんあるので分岐を無限大に増やすことが出来ます! 詳しいことはInsertの項で解説します。
Premove
ブロックビルディングで活躍します。
今まで律儀にブロックを拡張してきた皆さん、実はきれいなブロックを作る必要はなく、ブロックっぽかったらそれでokなんですね。 “ブロックっぽい”とはどういうことかも含めて詳しいことはPremoveの項で解説します。
NISS
せっかくここまでうまくブロック作れたのにこの後がいい感じに続いてくれない・・・
FMCerにとってこれほど悔しいことはありません。 NISSはあらゆる分岐を倍増してくれる、キュービストにとってのシリコンスプレーぐらい大事なものです。 ただし分岐が増えすぎて効率よく考えないと処理しきれないことがあるので、FMCにある程度慣れてからの方がいいとお思います。
こちらも詳しいことはNISSの項で解説します。

LLを上手く処理するテクニック
キャンセル
OLLやPLLには複数の手順が使えるものもあります。 それを前のステップの最後の手順とキャンセルを起こさせるように選んで適用するのです!
難しいように聞こえますが、例えばF2L4つ目がR’ U R という手順で終わった場合にOLLとしてR’ U’ R’ F R F’ U Rという手順を選択すると、 (R’ U R R’ U’ R’) F R F’ U R となり、()の部分がR2になるのがわかるでしょうか。 つまり5手もキャンセルが起ったことになり大幅な手数削減になります! 例えばこのOLLだと同じ手数で前後対称の手順が使えるように、複数の手順を知っているものに関しては色々試してみるとラッキーに遭遇する可能性が上がります。
もちろんキャンセルの考え方はLLだけでなくブロックビルディングでも使えますし、全てのテクニックに共通して言えます。 そして特に次のCommutatorで大活躍します!
Commutator
コミュテータ・・・それは今やキュービストにとって†教養†とまで言われるようになったFMC以外にもBLD等で大活躍する全然裏技じゃない表技です。
FMCを始めるとわかるのですが、F2L完了後のLL処理だけで25手ぐらいかかって今までの努力はなんだったんだってレベルで手数増えませんか?
なんとですね、LLにかける手数が大体10手減ります。
ここのテクニックの中で最も必要不可欠なものと言えるでしょう。
そんな夢のようなテクニックはCommutatorの項にありますこれは見るしかない!


といった感じで魅力たっぷりな専門テクニックを紹介してみました。
これらの技術はなるべく理屈を添えて説明するようにしているので、一通り読めば使う前から理論として理解できる人もいると思います。ただ、理解するのと実践するのは全然違います。 全部理解してもすべての技術を一度に実践するのは非常に難しいです。 慣れというのは大事なもので、回数を積みながら無理せず少しずつ習得して欲しいです。
用語に関しては、うえしゅう氏の動画が参考になります。こちらもご覧ください。
それでは実用化に向けて次から個別に解説していきます!
※例では色で説明することが多いですが標準配色で行っています。

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